2008年12月09日

新藤賞授賞式

ちょっと遅くなりましたが授賞式の模様など……。
意外にいろいろ記事が載ってましたね。


http://www.daily.co.jp/newsflash/2008/12/05/0001599370.shtml
http://cinemahochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081205-OHT1T00213.htm
http://movies.yahoo.co.jp/m2?ty=nd&id=20081205-00000213-sph-ent
http://asiabiz.jp/newsasiabiz/2008/12/2008_74.html
http://sports.nifty.com/cs/headline/details/et-sp-kfuln20081206006013/1.htm
http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20081206spn00m200004000c.html
http://netallica.yahoo.co.jp/news/57639
(以上リンク切れ/2010/1/20確認)









本木雅弘さんがSARVH賞を受賞されたので
注目が集まったのでしょうね。
ま、それはいいとして、
↓↓いくつかの記事に載ってましたが↓↓

<新藤兼人賞は、優れた新人監督(長編処女作より3作品まで)に授与する賞。
 13回目を迎える2008年度の金賞に選ばれた小林監督は
 「この作品は2年前の作品で、改めてうれしさがわいてきています。
 『ボクと仕事をしたいと思ってもらえるんですね!』という思いでいっぱいです」
 と受賞のよろこびを語った。>


↑↑こんなこと言うてないよお!↑↑

ホンマは……



ということで、
アタマから……。


会場は、日比谷の東京會舘。
會の字が旧字体なことからも
分かるように、帝国劇場の北に位置する
何かちょっと苛つく高級な感じのする会場です。

エレベーターを11Fにあがると右手にゴールドルーム
「新藤兼人賞授賞式会場」の看板が。
実は、取材があるので11時に入ることになっていたのに、
用意に手間取り、着いたのは11時40分。
時間がないので取材は式の後にすることになってしまいました。
スタンバイしていてくださったスタッフの方々、スイマセン。

トイレにいったりしてるとアッという間に式が始まり、
壇上の白い椅子に座らされます。
左側、舞台の上手には審査委員長の李鳳宇さんから
新藤兼人監督までが、ずらり勢揃い。

右手には「おくりびと」でSARVH賞を受賞された
中沢プロデューサーと本木雅弘さん……と……
おや?
隣は空いています。
「ひゃくはち」で受賞の森さん。
撮影か何かで欠席なんでしょうか?

いやぁ、しかし本木さん、いやもう敢えてモックン、
めちゃめちゃ姿勢いいです。
背筋ピンッと張って微動だにしはりません。
惚れ惚れします。おまけにええ匂いまでしてきて……

それにひきかえ、こちとら着慣れぬスーツにネクタイ……
血行は悪なってくるわ、尻は落ち着かんわ、で
モジモジし続けてます。

まずは、SARVH賞の授与と講評、そして受賞者コメント。
立ち居振る舞いの美しさに加えて、謙虚なモックンです……
って、俺はいつの間にモックンファンやねん。
あかんあかん、何ゆうか考えとかな。

と思ってたら、もう一人の新藤賞受賞者の森さんが
蒼い顔で壇上に駆け上がってきはりました。
お、欠席やなくて遅刻ですか。上には上がいらっしゃいますな。
ちょっと安心。

そうこうしてると、李委員長からの挨拶(大意。以下同)


「この賞も13回目ですが、今年は例年にまして、対象となる新人監督の作品が多く、
 中でもオリジナル作品が増えたと印象を持ちました。
 この賞が他と違うのは『プロデューサーが一緒に仕事をしてみたい監督』を
 選ぶというところです。加盟58社ありますので、受賞されたお二人は
 是非、企画など持って行ってください(笑)」

ああ、その最後のとこ、僕も言おうと思ってたんですよ。
どうしよ、まあ何とかなるか……
と悩む間もなく
続いて金賞銀賞並んで授与。
そして新藤兼人監督からの講評です。

新藤
「金賞の人は、夫が浮気する家族という、どこにでもあるような話だけれど、
 大阪弁に助けられました。大いに笑いました。
 できれば、浮気とは何ぞや、浮気される女とは何ぞやということを
 もっと突き詰めていただきたかった。でも、とても楽しませてもらいました」

ハイ、仰るとおりでございます、家帰って
もっかい「作劇術」読ませていただきますです。

などと、思ってたところ
すっかり忘れかけていた受賞者コメント。
なるようになるだろうと立ち上がりマイクの前へ。
ナント!秋野暢子さんご本人が駆けつけてくださって
お花くれはりました。ホンマは用事があったのに
時間の都合つけて来てくれはりました。
本当にありがとうございます。
皆様に支えられてやっております。



小林
「13回目という非常に縁起のいい回に選んでくださって(笑)
 まずは選考委員の皆さん、そしてスタッフキャストの皆さんに
 感謝したいと思います。縁起のいい、といったのは冗談ではなくて……
 というのも、今回の映画で舞台となったのが
 13と書いて「じゅうそう」と読む街だからです。
 最近では居酒屋のロッカーもあえて13番を探してしまいます。
 ただ、2年半前に撮った作品だということもあって、
 いまだに、本当かな?と、現実味がわかないのですが、
 先ほど李(鳳宇)さんもおっしゃったように、
 <プロデューサーがこの監督と組みたいと思って選ぶ賞>だということなので、
 その言葉を頼りに、本当ですよね?と
 協会加盟各社を一軒一軒まわりたいと思いますので
 その節はよろしくお願いいたします」

てな感じのことを。


いやぁ緊張しました。
もうしばらくはいいですわ。



……てな贅沢を言うてると
一生機会がなさそうなので取り消します。
貰えるモンはケジラミでも貰います、ありがとうございます。


日映協HP内新藤兼人賞コーナーにもレポートが
http://www2.odn.ne.jp/jfma/shindokekka08.htm


嬉しいことに秋野さんもブログで書いてくれてはります↓
http://blog.smilecafe.tv/index.php?e=175&PHPSESSID=9574f698763fdc986c51ec8858ccb667
200812051245000.jpg2.JPG








オフィスシロウズのHPでも↓
http://www.shirous.com/special/?p=27



あ、審査員の方々の講評も
お知らせしてお別れです。サイナラサイナラサイナラ


選考委員長・李鳳宇(シネカノン)
「本年度の新藤兼人賞は、私が審査委員長を担当させて頂いて以来、
 本来の評価基準である「作家のオリジナリティー」が前面に
 押し出された年だったように思います。
 金賞に輝いた小林聖太郎氏の「かぞくのひけつ」は自身のルーツや
 主人公を取り巻く周辺の人々を暖かい眼差しで捉えた秀作でした。
 そして、銀賞に選ばれた森義隆氏「ひゃくはち」は独自の視点で高校野球に打ち込む
 高校生たちの日常をリアルに、そして鮮やかに映し出した斬新な作品でした。
 今年の審査の過程では独自性という観点では他にも万田邦敏監督「接吻」、
 熊坂出監督「パークアンドラブホテル」、
 そして話題性や監督としての将来については
 李闘士男監督「デトロイトメタルシティ」、中西健二監督「青い鳥」などが挙げられ
 多くの議論をたたかわせました。金賞に輝いた作品は劇場公開年度としては
 対象ギリギリでしたし、劇場公開作品としては
 圧倒的に不利な規模での公開でしたが、
 小林聖太郎氏の将来性と、彼の描く世界観の広がりを信じて、
 審査員一同満場一致をもって決めました。
 今年の審査結果が今後の日本映画のひとつの方向性に繋がれば幸いです」

選考委員

佐々木史朗(オフィス・シロウズ)
「「かぞくのひけつ」と「ひゃくはち」はどちらが
 金賞、銀賞であってもよいと思えるほどの
 面白い作品でした。笑いにまぶしながら実は家族の奥深い問題を、
 さりげなく提示してみせた小林君、
 今まであまり見たことのない高校生を
 類型でなくリアルに造形してくれた森君、と
 いずれも私たち年配の人間が忘れがちな、
 世界の見方を思い出させてくれて新鮮でした。
 こういう映画は私たちを励ましてくれます。お二人に感謝とお祝いを」

安田匡裕(エンジンネットワーク)
「小林聖太郎監督は人間にただならぬ興味を抱いている人に違いありません。
 何と言っても新人監督に望むのはまずはこのことです。
 「かぞくのひけつ」を観ながら私は久しぶりに口元が緩みました。
 おもしろい人達がたくさん出てくる映画を
 近々彼とは作ってみたいなあと強く意識しました。
 「ひゃくはち」の森義隆監督にも同じ「しるし」があるように思えました。
 映画そのものは荒削りで、まだまだこれからでしょうが、人間を見る目は確かです。
 この先、きっと文学には描き切れない人間を映画に登場させてくれることでしょう。
 次回作もオリジナルの脚本でしっかり構想を練り、二人揃って、
 世間をあっと言わせるような映画を作ってほしいものです。
 本当に今年の新藤兼人賞の二人には期待が大きいのです。」


桝井省志(アルタミラピクチャーズ)
「小林聖太郎監督の「かぞくのひけつ」は、映画全盛期に作られ人々を笑いに包んだ
 人情喜劇の名作を彷彿とさせ、輝かしい映画の未来を予感させる一本でした。
 主人公の久野雅弘をはじめ、顔に似合わず女にモテる主人公の父親役の桂雀々、
 父親の恋人役のちすんなど配役も素晴らしかった。
 既に日本映画監督協会新人賞を受賞しているお墨付きの作品でしたので、
 敢えて新藤兼人賞を授賞しなくてもと思いましたが、プロデューサーとして
 組んでみたいと思わせる才能豊かな人材だと思いました。
 そして、森義隆監督の「ひゃくはち」は野球シーンがとても臨場感に溢れていて
 素晴らしかった。
 また甲子園を夢見る補欠選手たちの辛さや喜びを丹念に描いている点に
 注目しました。その誠実で丁寧な作品作りは新人監督と思えぬ力量を感じました。
 二人とも撮影現場での助監督経験や
 ドキュメンタリー番組の演出の経験を十分に活かし、
 それぞれの思いを込めて作品を作り上げた点を評価したいと思います。
 今後もこの蓄積を踏まえた上で次回作に取り組んで貰えたらと期待します」




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posted by 小林聖太郎 at 06:30| 大阪 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | しんじんしょうなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
改めて おめでとうございます! この作品に出会えてよかった〜(関係者のようなコメントで失礼しました)
Posted by me at 2008年12月10日 01:04
いいスピーチやなあ。輝かしい小林監督の未来を予感させる受賞、おめでとう!!
Posted by かりや at 2008年12月10日 09:15
遅くなりましたが……改めて受賞おめでとうございます!
なんでや分かりませんが、わが事のようにうれしいです。

Posted by 柱 丸々 at 2008年12月12日 03:33
>みなさま
どうも、ありがとさんです。
我がことついでに皆様の
DVD宣伝部としての活躍を
暗に期待しております(ペコリ…っと)
Posted by kobayasi at 2008年12月12日 23:24
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