雑談です。
割と好きなんですよね、小咄。
べつに名前が小林だからっちゅうわけではありません(そろそろ中年)。
特に皮肉の効いた乾いたジョークが好みです。
例えば…ソビエト時代の政治ジョーク
<ポポフ>
シベリアの政治犯収容所にて
囚人A「お前、なんで捕まったんだ?」
囚人B「俺は1939年に同志ポポフの悪口を言って
逮捕された。お前は?」
囚人A「俺は1941年に同志ポポフを称賛して逮捕された」
囚人AB「で、お前は?」
囚人C「私はポポフだ」
<罪状>
ある男が酔っ払って、
赤の広場で「スターリンの馬鹿野郎!」と叫んだ。
すぐに飛んできた警官に逮捕され、
その場でシベリア送りが決まった。
男「罪状は?」
警「国家元首侮辱罪と、国家機密漏洩罪だ」
とか、
差別を元にした民族ジョークに
ニヤリとしてしまうんです。
国によって、なに人かは変わりますが、
イギリスではアイルランド人、
フランスではベルギー人がマヌケとして登場します。
<電球交換>
問:電球を換えるのに何人のベルギー人が必要か?
答:5人。一人がテーブルに乗り、
残りの4人がテーブルを回す。
<目印>
釣りに出た2人のアイルランド人。
その日は大漁だった。
男A「おい、何してんだ?船べりに線なんか引いて」
男B「いや、明日もここに来ようと思って目印を…」
男A「このバカ!!そんなこと言ってるから、
アイルランド人がバカにされるんだぞ!
そんなとこに目印つけて何の役に立つんだ!
…明日も同じ船を借りられるか分からないだろ」
笑いと差別との境目は難しく、
おしなべて笑いとは攻撃性を含むものだと思います。
不条理の笑いが差別と無関係だと言われますが、
厳密に言うと、これも無実ではないような気がします。
弱いものが強いものを笑う笑いというのは、
罪がないような気もしますが、弱い強いというのも
世の趨勢に左右されるものです。
つまりは、自虐ギャグのみが罪深くないものとして
分類されるのかもしれません。
「かぞくのひけつ」でも、
気になっているところがあります。
お好み焼き屋の女子高生が、
手を握り合っている賢治と村田を見て
「気持ち悪っ」とつぶやくところ……。
同性愛で悩む若者は傷つくかなぁ……と。
テントさんの「軽ぅいエイズ」の
ところも、悩みました。
HIVに感染してたりエイズを発症してたり、
近親者をエイズで失った人は
笑われへんやろな……と。
それでも……
たとえ笑うことで
人を傷つけることがあったとしても……
禁止したり、自粛したり……で
「政治的に正しい」世の中よりは、
思ったことは言ってみる、
傷ついたら傷ついたと言う。
当事者同士話し合う。
ってなことで、解決できないかな、と思うのです。
抗議が来る前から
他者がそれを想定して小さくおさまることは、
堅苦しい言い方をすれば、
表現にとって自殺行為だと思います。
蓋をして閉じ込めるよりは
表に出して言い合った方が健全で、いいと思うんです。
とにかく、どんな悲惨なときでも、
というよりは、事態が深刻になればなるほど、
笑いを忘れないで生きたいモノです。
笑って許して……。
ということで、
おまけの小咄集……。
<この世の天国>
この世の天国とは
日本女性を妻に娶り
イギリス風の家に住み
中国料理を食べながら
アメリカ人の給料をもらうこと
この世の地獄とは
アメリカ女を妻に持ち
日本のウサギ小屋に住み
イギリス料理を食べながら
中国人の給料をもらうこと
<幸福論>
イギリス人とフランス人とロシア人の3人が
幸福について話をしていた。
イギリス人がしみじみという。
英「幸福とは、家に帰って来た時に
スリッパが暖められて、
暖炉の側に揃っていることだ」
それを聞いたフランス人が得意げに言った。
仏「だからイギリス人はロマンがないんだ。
幸福というのは例えばこうだ……、
出張先で魅力的な女性と知り合って、
めくるめく一夜を過ごした次の朝、
切なさを感じつつも、
さっぱりと彼女と分かれた時、
そんなときに感じるものだ」
そこへロシア人が口をはさんだ。
露「異議あり」
ロシア人は恍惚としていった。
露「幸福というものは……例えばこうだ。
自分の家で寝ている……と、朝の4時にドアを
ドンドン叩く音で起こされる。
出て行くと、秘密警察の奴等が立っている。
そして冷徹に言うんだ。
『イワン・イワノビッチ、貴様を逮捕する!』」
英・仏「ちょっと待て、それのどこが幸福なんだ?」
露「人の話は最後まで聞くもんだ。いいか?
その次の瞬間こそ本当の幸福と言うものだ。
俺はその時、秘密警察のヤツらに、
すましてこう答えてやるのさ。
『すまないが、イワン・イワノビッチの家は隣だ』」
<緊急事態>
医者のところへ夜、女性から電話がかかってきた。
女「先生、うちの子が
コンドームを飲み込んじゃって大変なんです」
医「わかりました。今から行きますから」
医者が支度をしていると、再び電話が鳴った。
女「あ、先生。来て頂かなくて結構です。
別のが見つかりましたので」
<清潔の定義>
レストランにて
客「ウエイター!ナイフを交換してくれたまえ」
ウ「どうかなさいましたか?」
客「見れば分かるだろう!汚れているじゃないか」
ウ「ああ、それなら大丈夫ですよ、
さっき石鹸を切ったばかりですから」
<"Breast"stroke>
英仏海峡横断遠泳は、平泳ぎ(Breaststroke)
で行われる。
ブルネット・赤毛・ ブロンドの3人の女性が
レースに臨んだ。
14時間後、ブルネットが対岸に1位で到着。
40分遅れで赤毛が到着、
さらに4時間遅れて
ブロンドが上陸するとへたりこんだ。
記者が、なぜそんなに時間がかかったか質問すると
「負け惜しみに聞こえるけどね、
あいつら腕も使ってたよ、ぜったい……」
<腹話術>
小さなバーで腹話術師が、
ありふれたブロンドジョークで客席を沸かせたその時
後ろの席にいたブロンド女性が立ち上がった。
「もうその手の下らないジョークは聞き飽きたのよ!
よくもそんな紋切り型で決めつけられるわね。
見た目でその人の値打ちを決められるっていうの?
あんた達のせいで、女性が尊敬されないのよ。
あんたやその同類たちはね、
ユーモアと称してブロンドだけじゃなく
女性一般を差別し続けているんだよ!!」
腹話術師がモゴモゴと謝罪の言葉を言いかけると、
さらに女は続けた。
「あんたはすっこんでな兄さん!
あんたの膝の上のちび野郎に用があるの」
グレタガルボが笑ったのはこんなんでした。
<品切れ>
レストランに来た客が言った。
客「ウエイター!コーヒを頼む、クリーム抜きで」
五分後、ウエイターが戻って来て
ウ「まことにすいません、
クリームを切らしてまして……。
ミルク抜きでもよろしいでしょうか?」
皆さんもいいのがあったら教えて下さい……。
第二次世界大戦中、ゲシュタポ隊がユダヤ人を連行してきた。隊長がその男に、
「私は今、非常に機嫌がいい。注文していた義眼が出来上がり、今それを入れた所だからだ。」
という。
「これは非常によく出来た物で、お前には区別が付かないだろう。そこでだ、もしどちらの目が義眼か分かったら釈放してやろう。」
と続けた。
ユダヤ人の男は、少し考えて、
「右目です」
と答える。果たして右目は義眼だった。
驚いた隊長が男に尋ねる、
「どうして、お前には、こんなによく出来た義眼が分かったのだ?」
「はい、右目の方は本当によく出来ていて、まるで人間の目の様でしたから。」
長くなって済みません…
こんなん聞きました。実話だそうです……。
<レストランにて>
イスラエルからの若者たちが
ウエイトレスに注文していた。
若者「それからミネラルウォーターもください」
ウエイトレス「ガス入りにします?それともガスなし?」
若「ええーっと、僕たちユダヤ人だから…
…ガスがあまり好きじゃないんだよねぇ」
ウエイトレスは顔面蒼白で謝りかけたのですが
若者たちが爆笑したのでひと安心。
人類史上最悪の虐殺をギャグにするなんて
怪しからん!と怒る人もいるかもしれませんが、
笑いあえるということは悪いことではないと
僕は思います。
日中朝韓でも
こんなギャグを言い合えるように
なりたいものです。
いや、それは加害国に属する者の自分勝手な欲望なんでしょうか?
そうかもしれませんが
最低限、我々の祖先が侵した事実を見つめる謙虚さは
忘れるべきではありません。
愛する自分の国に誇りをもつというのは、
ただ盲信することではなく、
過去の何が悪く何が良かったのか、
失敗はなぜ起こったのか、などを
しっかりと学び、未来につなげて
より良い国を作ろうとする事だと考えます。