ありがとうございマッス!!
「昔、ある監督が「俺は、カチンコの恥をかいた事のない奴は、
信用しない!」とおっしゃってるのを、
映画本の対談で読んだ事がある。
カチンコの恥の数は、経験になり、信頼になり、自信になる。
小林聖太郎監督は、数々の監督、数々の現場を体験し、
大いに「カチンコ」の恥をかいてきたであろう。
そんな小林監督の処女作「かぞくのひけつ」が公開される。
大阪を舞台に大阪弁で語られているものの、
決して地域限定土着映画ではない。
東欧にも北欧にも、地球の裏側にも同じ様な家族が居て、
同じ様な街があり、同じ様な店があり、
そして同じ様な営みがあるであろう。
それらを抜群の距離感覚で映し撮る。
ロケ地と撮影隊との距離。キャメラと被写体との距離。
それを役者と役者の距離が指し示す。
(秋野さんとちすんさん、
お2人がパソコンを覗いている距離がバツグンス!)
これからも、錆びつく事のない、普遍的な映画を撮り続けて下さい。
ちなみに僕は、キャメラの前で恥をかいた事のない役者は信用しない。
光石 研」
かぞくはつづく…